変化にもブレない軸をつくるスキルとカルチャー

お客さまインタビュー メドライン・ジャパン合同会社 様

メドライン・ジャパン合同会社様では、2004年より営業力強化のためにウィルソン・ラーニングの営業力強化プログラムを導入いただいております。

営業担当者向けには、「カウンセラー セールス プロセス(CSP)」、営業管理者向けには「マネジメント セールス プロセス(MSP)」というコース名で、メドライン・ジャパン様の営業プロセスに合わせてカスタマイズをしたプログラムです。

※カスタマイズのベースとなっているプログラム
CSP カウンセラー セールスパーソン
CCSP コーチング カウンセラー セールスパーソン

20_Medline_01.jpg今回は、メドライン・ジャパン合同会社 執行役員 営業本部長 堀田雅宣さんにお話を伺いました。

1910年に米国で創業したメドラインの日本法人として設立したメドライン・ジャパン合同会社は、医療製品を中心にビジネスを展開しています。
プロダクトの単体販売だけではなく、手術に必要な医療材料をあらかじめパッケージ化したSPT(手術準備キット)の販売に注力し、市場シェアを拡大しています。差別化が難しいといわれる医療製品の販売を行う営業パーソンの人材育成について、どのようなお考えで、どのようなお取り組みをされているのかお伺いしていきます。 

【Q】メドライン・ジャパンは日本法人設立以来、二桁成長を続けています。医療の市場環境が変動するなか、成長を続けている理由にはどのような背景があるのでしょうか?

メドラインは、世界90か国で55万点以上、1兆3千億円規模の医療製品を取り扱っています。
メドライン・ジャパンが扱うプロダクトは一般的に消耗品と呼ばれる医療材料なので、他社製品との差別化が難しく、コモディティ化されているものは価格競争に陥りやすいという難点があります。弊社は、手術に必要な商品をセット化して一つのソリューションとして提供させていただくキットビジネスで業績を伸ばしてきました。

手術準備キットをご提供することは、院内作業の業務効率化につながりますし、コストコントロールもしやすいというメリットがあります。
病院が要望する機能性を持ったプロダクトを提供することはもちろんですが、特に感染管理に有効な製品群を扱っていることは弊社のセールスポイントになっていると思います。

【Q】顧客接点をグローバルで重視し、人材育成に注力されています。付加価値を提供できる営業パーソンの育成における取り組みや、CSPを導入した経緯を教えてください。

弊社は、「医療従事者が医療に専念できるパートナーになる」ことをミッションとしています。
医療従事者は、日々、医療行為以外の様々な煩雑業務に追われています。病院が抱えている問題を正しくヒアリングして悩みを解消できれば、患者さんのことだけを考えて働ける環境が作れる。それを我々がサポートし、病院のニーズに合った提案およびソリューションを提供することが弊社の命題です。

そのために、まずは、顧客のニーズを把握する。労働力不足、経費削減、医療材料の質など、病院によって抱えている問題点は異なりますので、まずは「お客さまの声を聞き、情報をきちんと吸い上げてくる」というのは全社の共通認識です。

過去の営業実績を見ると、お客さまの声をきちんとヒアリングできている営業とヒアリングできていない営業では、キットビジネスの新規契約数に如実に差が出ます。病院のニーズをきちんと把握することから始めることが、成功の重要なファクターだと感じていますので、必要最低限の営業スキルを身につけるための取り組みとして、ウィルソン・ラーニングの営業プログラム(CSP)を導入しました。

【Q】2004年から約15年間にわたりCSPをご活用いただいています。ウィルソン・ラーニングを選んでいただいた理由は、どのようなところにあったでしょうか?

プログラム内容が、私自身が営業活動で行っていたことや、大阪支店の支店長として新人研修で部下に教えていたことと共通する部分が多く、弊社のプロダクトを販売する上で必要なスキルが網羅されていることが最大の魅力でした。
付加価値を提供するというのはどういうことなのか、また、弊社のプロダクトが売れる根幹となるスキルがこのプログラムには詰まっていると思っています。

たとえば、「問題を認め合う」という言葉。CSPのセールスプロセスの2番目のプロセスのことなのですが、CSPのコースの中で私が一番気に入っている部分です。一方通行の提案ではなく、本当にお客さまと問題を認め合って初めて信頼関係が生まれ、お客さまが欲しい提案を持っていける。「問題を認め合う」というのは、キットビジネスを成功させる肝になると思っています。

プログラム自体を評価したということもありますが、企業のニーズに合わせて研修をカスタマイズできる。そして、定着化のサポート、つまり、掘り下げたい項目をさらに掘り下げ、フォローアップ研修を行っていただけるのも魅力でした。

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【Q】フォローアップ研修では、「問題を認め合う」に加えて、「決断を勧める」というフェーズを扱っています。特にこのフェーズをフォローすることの意図を教えてください。

そうですね。サンプル段階で滞留している案件が多い営業の行動を掘り下げていくと、フォローを怠っていたり、お客さまとの交渉タイミングで滞留していたり、購入の意思決定を勧める提案ができていないなど、ウィークポイントがあります。

やはり、クロージングが苦手な世代もいるので、フォローアップ研修や研修内容に基づいた行動チェック表を作り、マネジャーや支店長クラスが率先して部下のウィークポイントを強化する体制を作っています。

ただ、今回のフォローアップ研修では、「決断を勧める」について取り上げましたが、前回は、「問題を認め合う」を研修から引き続き扱いましたし、その時の参加者の状況や会社で身に付けて欲しいと思っているスキルなどを考慮して、研修を企画する段階でプランを作り、研修後の「スキル実践」がある程度完了したところで調整をするようなやり方をしています。このあたりの柔軟性が実は定着に向けて重要なのではないかと思います。

【Q】一つの研修プログラムを継続してトップ・ミドル・ボトムの三階層で徹底して活用いただいています。そこにはどのような理由があるのでしょうか?

受講した後に会社の中で文化になるまで定着させることが重要だと感じています。世の中には様々な営業研修やトレーニングがありますが、営業のベーススキルに関してはCSPに絞って一本化しています。 

新人OJTもCSPの内容を活かせるようなトレーニングにしたり、マネジャー向けのコーチングプログラム(MSP)で学んだ内容をマネジャークラスが自発的に取り込んだり、みなが顕著に行動しています。ミドル層からボトム層へ脈々と受け継がれています。
みな、期待感を持って研修を受け、各々が気づきを得て納得感を持って営業活動に活かしている。今では、プログラム内容が社内の共通言語になっています。

【Q】階層や世代を超えて社内に定着した背景には、トップ層である堀田さんが自らコミットメントしていることにあると思います。従業員数も増え、研修をカルチャーとして根付かせるには並々ならぬご苦労があったと思います。

私自身がこれだと思った内容を伝えるプログラムに出会って、最初に時間と経費をかけて導入したことが、功を奏したのだと思います。
導入当時に研修を受けた20人のメンバーがCSPのプログラムを深く理解し、成功体験を通じて成果を出し続けたことで、会社が成長し拡大していきました。当時のメンバーは、メドライン・ジャパンの営業を牽引するキーパーソンとなり、今は支店長やマネジャークラスです。営業人員は当時の4倍の約100人になりました。扱う製品も増え、市場環境の変化もありましたが、CSPを導入したおかげで、営業としてやるべきことや身につけるべきスキルなど、根幹となる軸はブレない。組織が大きくなったからこそ、CSPを選んで良かったと思います。

【Q】研修を受けて感じた効果や御社独自の取り組みについて教えてください。

研修後は、「お客さまのニーズを聞いた後に提案し、商品を売るのではなく、お客さまの欲しいものを売る」という営業スタイルに変えるように浸透させています。
研修を受ける前と受けた後で、カタログの使用量が20~30%減少し、売上が上昇しました。本当に必要とされているタイミングでカタログやサンプルをご提供しているので、KPIを測定した時に、効果が数値として顕著に表れています。

弊社は、ISO13485を全社で取得し、ISOの行動指針に基づいて営業活動の指針、仕様書、受注手順書などを作成しています。手順書にはCSPのプログラム内容に基づいた行動フェーズが盛り込まれています。 

また、社員評価や行動目標の他、営業の行動評価のチェック項目にCSPで学ぶスキルが項目として含まれています。研修で得た知識をスキルとして使いこなし、それをもとに部下を指導していく。それを体系的に落とし込めているのは、弊社ならではの特徴だと思います。

【Q】研修内容を定着化させるためにさまざまな取り組みを行っていらっしゃるのですね。堀田さんご自身が現場の声を聞き、部下の人材育成に情熱を持って取り組まれていらっしゃると感じました。

メドラインは人材育成に力を入れています。会社は人がいなければ育ちませんから、人の育成はとても重要です。私自身もそう感じています。偉大な会社になるために何ができるのか。会社として、人、カルチャー、プロセス、この3つに対して永続的にコアとなる柱を持っていることを意識しています。

弊社のエンプロイメントサーベイ(従業員の満足度調査)結果を見ると、全社的に人材育成に関する項目は、結果が高く出ています。日本人は不平不満を言いながら長く勤める傾向にあるため、サーベイ結果は低くなりがちですが、キャリアパスや人材育成に関するエンゲージメントが高く、サーベイ結果が高いのは弊社の特徴かなと思います。

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【Q】最後に堀田さんの今後の目標や展望をお聞かせいただけますか?

メドライン・ジャパンには「やってみよう」「小さなことからコツコツと」「抜け出す発想」「顧客と社会のために」「ひとつのチームとして」という5つのValue(行動指針)があります。この中で日本人が苦手なのは「抜け出す発想」と「やってみよう」なんです。

私は、「抜け出す発想」を営業職に落とし込むと、「お客さまのニーズを把握した上で、他社がやらなかったサービスを提案する」という意味だととらえています。

メドライン・ジャパンのプロダクトのメインゴールは、キットビジネスで日本のトップシェアになることです。営業スキルに関してはCSPを各々が自走できるところまできています。
市場環境が冷え込んでいる時こそチャンスがある。そのチャンスに対してどのような行動を取り、どのようなマインドで働くか。

企業カルチャーを組織に定着させることは、スキルを定着させるよりもっと難しい。
ですが、私は役員として、どうすれば企業カルチャーが全社的に定着し、みなが楽しく、どんな環境にぶつかってもポジティブにやっていけるのかを考え、定着に向けた取り組みを行っていきます。

堀田さん、貴重なお話をありがとうございました。
ぜひ、これからも価値ある人材育成の取り組みをご一緒させていただければと思います。
(2019年11月21日取材)

 

■ メドライン・ジャパン様でご導入いただいているプログラム

カウンセラー セールス プロセス ⇒ CSP カウンセラー セールスパーソン
マネージング セールス プロセス ⇒ CCSP コーチング カウンセラー セールスパーソン

 

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