営業マネジメントとは? 実践に欠かせない4つの項目と3つのスキル

営業マネジメントとは? 実践に欠かせない4つの項目と3つのスキル

強い営業組織を構築していくためには、チームを率いるマネジャーの能力やスキルがとても重要です。適切な営業マネジメントがなされることで、個々の営業担当者のパフォーマンスを最大限まで引き出し、強い組織にしていくことができます。しかし具体的にどのような施策を行えば結果が出るのか、悩んでいる人も多いのではないでしょうか。ここでは営業マネジメントの役割と、成果に結び付けるためのポイントを解説します。

営業マネジメントの基本的な考え方

最初に営業マネジメントについての基本的な考え方と、なぜ必要とされているのかその背景を解説します。

営業マネジメントとは

営業マネジメントの目的は、営業担当者一人ひとりが力を発揮して結果を出し続けられる強い営業組織へと導くことです。そのためには目標の達成やモチベーションの維持のために周囲から働きかける存在が必要です。その存在が営業マネジャーです。営業マネジャーは、単なる上司役だけではなく、個々の能力を引き出し、行動へと導く重要な役割を担います。

個人の力が発揮されれば、チーム力の強化につながり、最終的には組織の大きな目標が達成されます。

マネジャーには、チームビルディングの役割もありますが、今回は個人に働きかける役割に焦点を絞って解説していきます。

営業マネジメントが重要と言われる背景

企業利益に直結する部署である営業では、結果がすべてです。しかし変化のスピードが速く厳しい市場競争下にあって、安定的に成果を出し続けることはどの企業においても難しくなっています。そんななか、営業担当者は、細分化する顧客ニーズを見極めながら営業活動をこなさなければなりません。

さらにコロナ禍によって、営業スタイルにも変化を強いられています。

時間の経過とともに、直面する課題は変容し、増加しています。個々の活動が円滑に進まない、営業方針が定まらず、活動しづらいといった事態に陥る営業担当者は少なくありません。

こうした営業活動の課題を解決しながら、結果を出していくためには、営業活動全体を俯瞰する存在が必要です。限りある人材リソースを最大活用していくためにも、営業マネジメントによる営業行動の最適化は重要です。

営業マネジメントの4つの項目

企業利益に貢献する営業マネジメントを行うためには、どのような対応が求められているのでしょうか。一般的に営業マネジメントで必要とされる項目には、以下の4つがあります。

目標の設定

適切な目標設定は、行動の指針となり、人を動かす原動力ともなります。営業マネジメントでは、企業全体の大きな目標に従い、部署や個人の目標の設定と管理を実施します。

短期・中期・長期それぞれに分けて設定し、各目標についての期限や数値目標を定めます。内容は達成可能で現実的なものでなければなりません。これまでの実績や営業プロセスをもとにして、根拠のある内容とすることが大切です。営業担当者自身も納得し、前向きに活動するための目標設定を行います。

営業マネジメントでは、目標に対して実施するフィードバックが非常に大きな意味を持ちます。マネジャーは定期的に、進捗状況と改善ポイントを確認。目標の達成度合いについては客観性・公平性のある評価を行い、達成の可否に関係なくフィードバックをして、次の動きにつなげるようにしていきます。

活動のマネジメント

営業担当者の活動を分析し、マネジメントに活かします。

活動結果が数値化できれば、活動の可視化が可能となり、指導の際にも説得力が増します。営業活動における成功・失敗の要因、良かった点、問題のある点を分析し、改善に向けた対策を担当者と一緒に検討していきます。

効果的な改善策が見つかれば、チーム内で共有することも必要です。

案件管理

案件管理では、スムーズな成約に結び付けるための営業プロセスの管理を実施していきます。成約に至る過程での阻害要因をいち早く発見、改善を促す役割を果たします。

アプローチからクロージングまでの流れをにらみ、活動の組み立てを営業担当者とともに考えていきます。担当者が活動に行き詰まるようであれば、適宜必要なアドバイスを与えます。

適切なアプローチ、お客さまへのフォローなど、項目別にチェックし、必要に応じて方向性を軌道修正していきます。お客さまの満足度を高めて理想のクロージングへとつなげていくことを目指します。

ウィルソン・ラーニングでは、案件管理に役立つ以下の教育プログラムをご提供しています。

  • SS 顧客満足向上コース

    顧客ニーズの多様化、要求水準の高まりなどにより、顧客満足度を高めることは以前にも増して困難になっています。お客さまの心の状態を理解し、それに応じた適切な言動により顧客満足度を向上させるスキルが身に付くプログラムです。

  • SAS セールス アドバンテージ シリーズ: 案件管理

    いくつも抱える案件のなかから、より受注の可能性の高い案件を見極め、そこに注力していくのも案件管理のひとつと言えます。優先度の高い案件を見極める方法を学べるプログラムです。

モチベーション管理

営業目標を達成するためには、一定の時間を要します。その間、営業担当者が個人でモチベーションを維持するのは困難であり、ときにはマネジャーから積極的に働きかけることも必要です。

担当者のタイプに合わせ、適切なフィードバックやアドバイスを行うようにします。また、普段から十分なコミュニケーションを取ることも必要です。上からの指示で動かすのではなく、担当者自らが自律的に行動していくことが望ましいでしょう。

営業マネジメントにおいて求められる3つのスキル

営業マネジメントを実施するに当たり、求められる3つのスキルを見ていきます。

コーチングスキル

ビジネスにおけるコーチングとは、「メンバーの目標達成をサポートする」ことを意味します。営業マネジメントでは目標に向かって活動する営業担当者を多方面から支える必要があるため、コーチングは必須スキルと言えます。

ビジネスにおけるコーチングの重要性や目指すべき方向性、原則など、コーチングの基本的知識については、「「コーチング」のスキルアップは部下の能力向上には欠かせない」をご参照ください。

なお、ウィルソン・ラーニングでは、営業力強化に役立つコーチングスキルをアップするためのフィードバックや教育プログラムをご案内しています。

戦略立案スキル

営業戦略では、どのお客さまに対して、どのような価値を、どのような形で届けられるのかを立案していきます。営業マネジメントでは、営業担当者が営業プロセスを順調に進めていけるよう、的確な戦略立案をしていく必要があります。

部下との関係構築のためのコミュニケーションスキル

営業マネジャーは、日頃から営業担当者と良好な関係を構築しておくことが求められます。適度なコミュニケーションを取りながら、相手のモチベーション維持につながる会話を重ねていきます。信頼関係がベースにあれば、アドバイスの真意が一層伝わりやすくなります。日頃のコミュニケーションの中から、営業活動上のトラブルを未然に防げる可能性もあります。

ウィルソン・ラーニングでは、メンバーの能力を最大限引き出すためのリーダー向けプログラムを複数ご用意しています。

営業マネジメントにおける注意点

営業マネジメントにおける注意点としては、以下のようなものが挙げられます。

指導の一貫性

ブレのない指導、常に公正な態度を保つことは、営業担当者からの信頼を勝ち得るための基本姿勢です。人によって態度や言葉を変える、その時々で言うことが違うというマネジャーでは、アドバイスや戦略指示の重みが失われ、信頼関係も損なわれます。

冷静さと客観的視点を持ち、信頼される営業マネジャーであることが、営業活動に大きく貢献します。

個々に寄り添う意識

営業マネジメントを行ううえでは、観察眼を養い、誠意を持って営業担当者と向き合わなければなりません。例えば相手が口に出せずにいても、状況や態度から異変を察知できればリスク回避が可能となることもあります。

共感と理解、そして十分なコミュニケーションをもって、個々の担当者に寄り添う意識が必要です。

マネジメント課題のチェック

自身のマネジメントの在り方にも、常に留意が必要です。定期的に振り返りを行い、マネジメントについての課題を抽出し、改善・軌道修正を行います。周囲から上がる意見にも真摯に耳を傾け、マネジャーとして十分な働きができているかを客観的に評価します。

例えば営業戦略の進捗状況が芳しくない場合、伝え方の問題なのか、根本的に見誤りがあるのかなど、早期に判断し、改善していく必要があります。

適切な営業マネジメントで成果を出し続けられる営業組織へ

コロナ禍によって、営業活動は厳しい状況にさらされ続けていますが、企業は継続的に営業力を強化し、活力ある事業運営を目指していく必要があります。営業マネジメントが適切であれば、営業担当者のやる気と能力を確実に引き出すことができます。継続的な成果獲得のために、営業マネジメント力を向上させていきましょう。

営業マネジメント力のベースとなる人材育成について参考になる資料をご用意しています。気になる回の記事をお気軽にダウンロードしてください。

【企業と人材】掲載記事「営業人材の育成課題入門」第1回~第2回:変わる営業担当者の役割/2つの役割と求められる能力

【企業と人材】掲載記事「営業人材の育成課題入門」第3回~第4回:営業担当者の成長のとらえ方/営業担当者の営業活動マネジメント

【企業と人材】掲載記事「営業人材の育成課題入門」第5回~第6回:営業担当者のセルフマネジメント/営業管理者が行うべきマネジメント

 

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