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日本企業の海外現地法人、自律化成功のポイントとは?

「この国の人はダメだ。私が言ったことしかやらない。自分でもっとこうしようという努力や工夫がない」――東南アジアのとある国で、日本企業の現地法人トップが嘆いていました。

一流とされる日本企業なので、これまで優秀な部下に恵まれてきたのかもしれません。

ただこの発言を裏返して考えると、「言われたことは、やっている」という現場の想いに繋がり

「なぜ文句を言われなければいけないのか」というモヤモヤになってしまいます。

コンテクスト文化とは?

国の文化の違いに、指標の一つとしてコンテクスト文化という基準があります。

欧米のようなローコンテクスト文化の国では、部下に何かを求めるときには、

ちゃんと話し合って了解させることが主流です。一方日本やアジア諸国のように、「阿吽(あうん)の呼吸」

「以心伝心」を部下に求める国は、言われたことだけではなくその背景にある期待を読み取って行動する

ことを相手に求めるといわれています。しかし異なる言語、異なる文化のなかでグローバル展開をし、

発展させて行くためには文化の違いを認識し、その差を埋める努力をしていかなければなりません。

 

これまで多くの現地法人は日本から派遣されたトップが、日本からの視点でその差を埋めてきました。

しかし現地に根差し、周辺国を含め広域に発展を目指して行くためには、現地の視点で日本との差を埋め、

現地と本社を取りまとめるリーダーを育てることが成功のカギとなります。

「ネスレ日本とメルセデス日本が注目されるワケ」

ネスレ日本とメルセデス・ベンツ日本――食品と自動車という異なる分野の2つのグローバル企業に共通点があります。

高岡浩三さんと上野金太郎さんというお二人の社長兼CEOです。お二人とも、本社からの指示を履行するだけでなく、

日本市場に合わせた独自のマーケティングやマネジメント戦略を実践して業績を伸ばし、本社も一目置く存在になった

と言われています。

 一般的に外資系のトップは、いくつかの企業を渡り歩き、その功績を認められ、より大きな仕事に就く

というイメージがありますが、お二人は異なります。大学を卒業されて今の企業に入社、そのなかでも

本社も注目する功績を残して日本法人のトップに抜擢されたのです。ネスレとメルセデス・ベンツの日本法人は、

本社と理念を共有しながら自律し、世界のグループ企業をリードする地域法人つくるリーダーが、現地、

つまり日本にいながら実現されたのです。

今後のグローバル化に向けて 

日本に本社をおくグローバル企業は、海外、とりわけアジアの現地法人において、

本社から派遣された人材ではなしえない現地の自律化を実現するリーダーを育てることが課題になっています。

それは将来、グローバルビジネスを牽引していくリーダーになりうる現地の人材をアジアで見つけ、

育てられるか、ということでもあります。

 

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